斎藤一人氏と堀江貴文氏の著作から見る人生論

posted in 15:08 2008年11月30日 by 涼微
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ツイてる!
ツイてる!

先日私はふと思うところがあって、日本で一番税金を納めている斎藤一人氏の著作を古本屋に買いに行きました。そして、私は古本屋に行くと必ず他にも自分が今必要としている本があるかを探してみないと気が済まないと人間なので、斎藤一人氏程ではないにしてもあの若さにしてかなりのお金を稼いでいる堀江貴文氏の本を買って二人の考え方の違いを比べてみようと思ったのです。

そして、ついさっき私が買った3冊を読了した結果、根本的な考え方が全然違いますねという事が分かってしまいました。

まず斎藤一人氏の基本的なスタンスは、お客さんを楽しませて自分も楽しんで生きていくにはどうすればいいのだろうと心の底から考え続けているのです。そして、彼の口癖に本の題名にもなっている「ツイてる」という言葉があります。これはどういう事かというと、いかなる困難に出会ってもそれは自分を成長させてくれる事だから「ツイてる」し、彼が高額納税者番付一位になったのも「ツイてる」からなんです。つまり、何があっても「ツイてる」おかげなのです。

斎藤一人 変な人が書いた驚くほどツイてる話 (知的生きかた文庫)
斎藤一人 変な人が書いた驚くほどツイてる話 (知的生きかた文庫)

これは、私レベルの解釈で恐縮なのですが、つまり何があってもネガティブな思考に陥らない考え方の一つなのではないかと思います。実際、世の中で起こる事全てが自分にとって「ツイてる」と思考実験してみると、楽しなってきてパワーに溢れ活動力がみなぎって来る感じが何となくでも分かってくると思います。

そして、彼のもう一つのスタンスに「敵を作らない」という考え方があります。仮に自分と違う考え方の人が現れたときには、それを頭ごなしに否定してしまうと「敵」になってしまいますから、まず相手の言う事を「分かるよ」と言って理解してあげる。そして自分の考え方をやんわりと愛のある言い方で述べる。これを実践すれば人と競争する事無く自分の廻りは協力してくれる見方だらけでどんどん上手い方向に転んでいくという事です。そして商売の本質はそういうことだとも仰っています。

一方、堀江貴文氏の書籍からはそういった人を楽しませて、自分も楽しむという方法を突き詰めていくという考え方は感じられなかったです。確かに、彼が起こした事業の多くは皆の役に立ち、彼に富が集まる事になったのですが、2〜3年前ウンザリするほどニュースで報じられていた様に、彼もだんだんと「儲かる手法」を突き詰めていくと言う考え方に陥ってしまい結局、敵を相当数作って逮捕されると言う事態にまで進展してしまいました。

結局そういった人間にとって本質的ではない「マネーゲーム」的手法は、確かに即効性はあるのかもしれませんが、人の役には大して立っていないので長くは続かないと言う事なのでしょう。それでも、堀江貴文氏が残した功績は一般人よりも遥かに大きいものだとは思いますが。

100億稼ぐ仕事術 (SB文庫)
100億稼ぐ仕事術 (SB文庫)

一方の斎藤一人氏は人間にとって本質的だと思われる、自分が楽しみ相手も楽しませる役立つ商品を世に送り出すことで、高額納税者番付に12年連続で載り続け、果ては日本一税金を納めるまでになったのです。

確かに、斎藤一人氏と堀江貴文氏の著作を比べると論理的に物を突き詰めて考えていて、文章内での矛盾も少ないなのは堀江貴文氏の著作のほうなのですが、結局商売が上手だったり人生を豊かに生きるためにはそういう事が必要なのでは無く、もっと根源的な楽しくて役立つという事を突き詰めていく事が必要なのでしょう。

やや文章に宗教色が見られる斎藤一人氏の著作を敬遠する人も多いでしょうが(実際、私も論理敵に考えるのが好きだったので、もったいない事に数年間敬遠していました)、さすがに日本一税金を納めているだけあって、そこには人間として上手くいく生き方が書かれています。今現在、人生や仕事に生き詰まっている人はぜひ読んでみるのがいいと思います。完璧に悩みが消えないかもしれませんが、そのためのヒントは間違いなく書かれていますから。




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