考える技術・書く技術/バーバラ ミント(訳) 山崎 康司
採点
80点
項目
第1部 書く技術
なぜピラミッド構造なのか?
ピラミッドの内部構造はどうなっているのか?
ピラミッド構造はどうやって作るのか?
導入部はどう構成すればよいか
演繹法と帰納法はどう違うのか?
第2部 考える技術
ロジックの順序に従う
グループ内の考えを要約する
第3部 問題解決の技術
問題を定義する
問題分析を構造化する
第4部 表現の技術
文書構成にピラミッドを反映させる
文章表現にピラミッドを反映させる
追補A 構造なき状況下での問題解決
追補B 本書で述べた重要ポイントの一覧
読んだ動機
ブログを書く身として書く技術が不十分に思われたから。
こんな人にお勧め
文章を書く必要性がすべての人
内容のレベル
9
ロジカルライティング
世界の主要なコンサルティングファームで、ライティングのコースを教えるバーバラ・ミント女史が書いた技術本である本書。こういった実用書は実際読んで、技術を会得した方が良いので、各章簡単な説明にしておこう。
第1部 書く技術
物事を考える上でピラミッド構造にすることは都合が良い。というのも、人間の脳は、ある事物と関係ある他の事物を関連付けて覚えているから、ピラミッド構造にすることで、その関係を明確に表現できるからである。
また、そのピラミッド構造中の段においては、下の段を要約した物を上の段に配置し、最終的に一番上に配置したテーマが自分が書こうとしている主題となる。さらに、その格段における配置の仕方には演繹法と帰納法があり、演繹法とはいわゆる三段論法(一例…AはBである、BはCである、よってAはCである)であり、帰納法とは同じ特性を持ったものをグループ化することである。
ところで、書き物をする上で導入部をしっかり書くことは大切であり、読み手が既に分かっていることを思い出させるために書くのが大切である。
また、、物事を書く上で考えておく事は、例えばあるなんらかの状況があり、その状況の中で複雑な事が生じ、そこから疑問が生まれて、その疑問に答えるというものであるということだ。
第2部 考える技術
考える上ではロジックの順序に従うことが大切であり、その順序には「時間」の流れに従う順序と、例えば左から右だったり、上から下等の「構造」に従う順序と、自分が「重要」だと考えてる順番に従う順序がある。この順序に従うことで、まとまりが出来、分かりやすくなる。
また、グループ内の考えを要約する方法は、そのグループ内の物の類似点を見つけたり、そのグループ内の事から生じる結果が同じになるもの等がある。こうして要約する事で、また分かりやすくなる。
第3部 問題解決の技術
問題解決のためにはまず、問題の定義から始める。最初に今何が起きているかを考え、そこから望ましい結果と望ましくない結果について考える。その両方の結果について考察を加えた物を次に構造化してみる。ここでは、まずデータを収集して、そこから原因を診断するためのフレームワークやロジックツリーを作る。そうする事で、課題の分析を実行することになる。
この章は主に、コンサルティング業などの問題解決を事業とする方への章なので、一般の方はこんな方法もあるんだなぁぐらいで読んだ方がいいと思われます。というのも、わたしは真剣に読みすぎて、かなり疲れましたから。
第4部 表現の技術
この章ではここまでのピラミッド構造を文章に反映させる技術について書いてあった。具体的には、見出しに数字や記号を振ったりだとか、アンダーラインを引いたり、文章を少し下げたりすることで、要するにいかに読みやすく文章を表現するかについてであった。
読後感
さて、振り返ってみると、全体を通して少々分かりずらく、同じことを何回も繰り返したりで(まぁそれはそれで頭に入ってよかったが)、なかなか読むのに苦労させられた。しかし、読む前と読んだ後では、文章が分かりやすくなったりだとか、表現豊かになり読みやすくなってるはず(多分)。
それにしても実は追補Aの推測で問題解決うんぬんのところが、哲学的で一番面白かった^^;まぁ、技術を伝えるのは往々にして退屈な文章になるものなんだろうぁ。
ということで、日常的に文章を書く人は、一度ざっと流し読みしてみるといいかも。
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