世界終末時計による示唆
世界終末時計の意味
何となく聞いたことがある人もいるんじゃないかと思われる、この世界終末時計がなんと今回、二分も進むことになった。
そこで、そもそも全く世界終末時計を知らない人のために簡単に説明しておくと、終末時計とは、核戦争により地球が滅亡すると科学者が現在の状況に照らし合わせて、勝手に予測した時間をこの世の終わりとして、その終わりまでの残り時間(深夜0時)まで後どれくらいかというのを示した時計の事である。
といことで今回、二分進んだので23時55分となったわけだ。
過去の経歴
過去には、米ソを中心とした核実験や世界の紛争によって、時間が進んだり戻ったり(戻る事も出来るのだ!)している。開始以来、一番終末に近かったのが、1953年にアメリカとソ連が水爆実験に成功した年で、なんとこの時23時58分まで進んだ!逆に、最も戻ったのは1991年のソ連崩壊の年である。
何故今回進んだかのか?
今回進んだ要因として、主に挙げられるのは、北朝鮮の核実験成功、イランの核開発問題、地球温暖化の三点である。特に今回核実験に加えて、地球温暖化により時間が進んだ事は大きな事である。というのも、環境破壊という今までと違うある種の抽象的な脅威も加わるという事は、世界終末時計の方向転換を意味し、今後様々な脅威が加わる可能性があるからである。
世界終末時計による示唆(私見)
さて、そもそも世界終末時計が始まったのは、原爆投下の二年後という事で、おそらくその背景には、核の進行度合いを世界中に何らかの形で示して、核を防止するという目的があったのではないかと思われるのだが、必ずしも役に立っているとは言えない。
なぜなら、一般庶民レベルでは、「世界が後五分で終わる」と言われても実感が沸くものでもないし、さらにこの時計に影響力があるとは言えないので、核の関係者にとってもなんら気にするほどの物でもないからだ。
また、そもそも地球滅亡という概念を日ごろから、持ち続けている人もそうそういないだろう。なぜなら、核の脅威を具体的に理解し、説明しうる人がそれ程いるわけではないと考えられるからである。
さらに、先ほども述べた通り、この時計が始まった背景には原爆投下があるのだが、その原爆の規模と核による地球滅亡の規模は比較にならないので、そもそもその核を発射する心の持ち主が、常識的に考えて、居るかどうか怪しいものであるとわたしは思っている。事実、キューバ危機で米ソの緊張が高まったとき、当時のアメリカ大統領であったジョン・F・ケネディも「私に世界を終わらせる決断をする事はできない」と語った(うろ覚え)という逸話も残されている程である。
しかし、それでもこの世界終末時計から得ることはある。例えば、世界の危機を明確に数値によって具体化する事で、危機感を持って行動する人も少しはいるんじゃないかという点だとか、「地球のことを考えてます」という、わたしみたいな偽善者が出てくるとか…まぁいろいろあるのである^^;
ということで、確かに地球の危機について考える事も重要だけど、下の写真の人も笑ってる事だし、気楽に考えればいんじゃないかなぁと思いますよ。
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この記事へのコメント
面白いですね世界終末時計。
今まで聞いたことがなかったので
興味深かったです。
一番気になったのはご指摘通りの
写真で笑っている人ですw
笑ってるという事は危機感を持つ為の
ものではなさそうですし、
単なるスローガンな存在なんですね。
恐らく世界終末時計が0時を指す前に
世界滅亡するでしょうね。
コメント有り難う御座いますm(__)m
自分も久しぶりに世界終末時計のニュースを見たものですから、ちょっと調べてみたら意外と面白かったので記事にしてみました。
ほんとですね。写真の人がこんな状態なんですから、恐らくただの指針かなんかなんでしょう。
>恐らく世界終末時計が0時を指す前に
世界滅亡するでしょうね。
そうですね!しかし、よく考えてみると0時を指しても尚、世界が滅亡しないんじゃあこの時計の意味が全くないですから、仰るとおり0時を指す前に滅亡か指す丁度に滅亡するという事になるんでしょうけども、仮に、0時丁度に滅亡したらそれはそれで面白い気もするんですけどねw
今後とも気軽にお願いしますね!
僕らは、ゴルバチョフがソ連に登場した時、興味があっていろいろ学習しましたが、少なからずゴルバチョフ自身、この終末時計の警告を知っていたと思いますし、当時の米ソ冷戦時代、ゴルバチョフは誰も核戦争を起こそうとしていなくても起こりかねない偶発的核戦争を一番恐れていたので、中距離核戦力全廃条約を締結をアメリカと結びました。
いずれにしても、そんな深刻に考える事もないですね(^^)「地球のことを考えている」涼微さんや僕のような人たちがたくさんいれば(^^;)またお邪魔します。
コメント有り難う御座いますm(__)m
なるほど!ゴルバチョフ氏もこの終末時計を気に掛けていた訳ですね。わたしの調査が至りませんでしたでした^^;
しかし、仰る通り条約を締結して明文化することで形に残すのは重要ですね。これをする事によって、曖昧な気持ちでいたであろう当時の人々がいくら安心したか計りかねるものです。
>いずれにしても、そんな深刻に考える事もないですね
そうですね!こういった指針によって無意識のうちに、庶民レベルも含めたある種の地球破壊行動を抑制することが出来たら、何とかなるんじゃないでしょうか。とは思いますけど、それはもしかしたら無知ゆえの楽観論なのかもしれませんね(^^;)
では、またコメントよろしくお願いしますm(__)m