虚無
虚無論
posted in 02:27 2007年05月14日 by 涼微
例えある文章を書いてみたところで、所詮それは過去に誰かが書いた事と類似していて、またこの世界を構成するすべての事象の中においてほんの一粒でしかない。(もちろん書くことで記憶と記録に留める事に多少の意味はある)
ある事に熱中してみても、それは他の人から見たら没個性的な事でしかなく、自分自身でもよく考えてみたとたんに熱中している事が馬鹿らしくなり醒め切ってしまう。
ある低次の欲望のためにがんばったところで、次から次へと高次の欲望が生じてきて一向に満たされることは無い。(そうならないためにも、諦めとは違うある一定の水準で自動的に満足の状態になる事が大切であろう)
たとえある者をすばらしいと賞賛してみてもそれは偏った見方に過ぎず、また案外それと類似した能力を持つものは多数存在するものである。(つまり運と押しが大半である)
また、一部を除くほとんどすべての者が平凡で普遍的な能力や才能しか持ち合わせていない拘らずその凡庸な個性を認められんがために必死であり。(そうなるとある種の凡庸レースになってしまう)
だからといって何もしなければ退屈で、しかし倒れるほどは頑張りたくも無くて。
特に生きていることが苦痛でもなくて。
それでも(必死に色を付けようとするが)色褪せた一日は虚無の渦へと…