経済・経営

第13回経済学検定(ERE)とERE勉強法

posted in 03:43 2016年10月29日 by 涼微
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経済学検定(ERE)の定番テキスト!受験するなら必須です! ↓
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今日第13回経済学検定(ミクロ・マクロ)の結果が返ってきた。結果は, 

ミクロ経済学 120/250 252位/1163名
マクロ経済学 160/250 57位/1163名
ミクロ・マクロ 二科目の順位 98位/1163名
偏差値 63.6 ランク「A」

だそうだ。参考までに他のランクも挙げておくと

ランク 偏差値 範囲
73以上 上位1%以上
66〜73未満 1.1〜5.0%
60〜66未満 5.1〜15.0%
55〜60未満 15.1〜30.0%
47〜55未満 30.1〜60.0%
37〜47未満 60.1〜90.0%
37未満 90.1〜100%
(経済学検定 EREホームページより)

S …経済分野でプロとして通用するレベル
A+…大学生博士課程レベル
A …大学院入学者レベル
B+…経済学部卒業レベル
B …経済学の基礎知識レベル
C …経済学の不得意科目を基本から
D …経済学全般を基本から

という事らしい。とすると大学院入学者レベルという事に位置づけされそうだがそうは思わない根拠がいくつかあるのでそれを挙げてみる。

第一に、経済学検定には2種類あって、ミクロ経済学とマクロ経済の計50問を受けるバージョンとそれに財政学・金融論・国際経済・統計学・時事経済を足した計100問のバージョン(以後単にEREと呼ぶ)であり、上記の判定はこのEREにおける評価であると考えられるからである。ところで、ミクロ・マクロの受験者数が1163名というところから見てEREの方は多くて300名ぐらいだろう、するとミクロ・マクロ受験における評価は1ランク落とすぐらいが妥当と考えられる。

第二に、受験者数が少ないすなわち分母が少なすぎるという点である。さらに、受験者層は大学生を中心に経済関係の仕事に就く社会人また公務員などの資格浪人が受けているようであるが果たしてその中で何割の人間が大学院レベルに到達しようと考えているのか甚だ疑問で、何となく受けている人数が多い可能性を否定できないからである。そのような状況においてA判定を貰っても大学院入学相当の成績なのか判断がつきにくいので、これからの受験者数拡大による判定の緻密化が望まれる。

以上の考察から、特に上位の経済系大学院に入学するには少なくともミクロ・マクロでA+は欲しいところであり、望むればEREでのA+も取っておいて基礎は万全という状態まで持っていきたいところだ。

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さて、経済学検定における最も時間効率の良い勉強法はというと、これは資格の勉強にはすべて共通する事だが、過去問に当たる事にかぎる。特にこの経済学検定はまだ出来たばかりで問題につても暗中模索なのか過去に出た問題が多く出題される傾向にあるので特に過去問の問題集にあたるのが得策である。しかし、経済学の基礎力をつけるには定評のあるミクロ・マクロのテキストを一通り読んで、市販されているミクロ・マクロの問題集や公務員試験のミクロ・マクロの問題集を多くこなす方が良いし、そうする事で経済学検定の点数も上がってくるだろう。事実経済学検定受験者は過去問対策の勉強よりもテキスト&問題集の勉強をしている方が多いようである。



600万人の女性に支持されるクックパッドというビジネスと集合知的なコンテンツビジネス

posted in 14:03 2010年08月25日 by 涼微
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600万人の女性に支持されるクックパッドというビジネス (角川SSC新書)
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・抜粋した文章:600万人の女性に支持されるクックパッドというビジネス - 涼ペディア

http://cookpad.com/

利用者の分布を見ると、その殆どを25〜50歳の年齢の女性で占めているというクックパッド。人気の秘密は、技術力の高さを駆使して、例えば、表示速度が早いなどのユーザビリティが良い点や、表示方法を工夫し作りたいと思う料理を見つけやすいといったレシピの検索性の良さなどが本書で挙げられているが、私が目を引いたのはクックパッドにレシピが投稿される理由が書かれた下記の部分だ。

p15
 もちろん世の中には料理が好きな人はたくさんいるわけだが、ではなぜ彼女たちは料理が好きなのかといえば、やはり食べてくれる人が「おいしい」といってくれるからだ。
(中略)
 だが、実際にはどうだろう。「おいしい」といってもらえる機会は、日常の生活でどれほどあるだろう。家庭で家族のために料理を作る。それを食べる家族が「おいしい」と毎日きちんと反応してくれるかどうか。友だちを招いてパーティをし友達に料理をふるまう機会もある。しかし、そんなことが年に何度あるだろう。
 自分の料理の「おいしい」を、自分のレシピという形で、世の中の大勢の人たちに写真付きで見せることができる。“リアル”な日常ではありえない料理を作る楽しみを、クックパッドなら実現できる、ということだ。

つまり、クックパッドのメインコンテンツとなる投稿レシピは何をモチベーションとして日々投稿されているのかというと、日常ではなかなか満たされることのない自分が作った料理に対する反応を、クックパッドでレシピを公開し、他のユーザーからレスポンスをもらうことで満たそうとしているからだと言えるらしい。

狭い日常ではなかなか得られない体験をインターネットを通すことで提供しようとする方法はネットの特性を上手に使っていて良い方法だと思う。というか、寧ろ当たり前すぎて普段は特に意識していないのかもしれない。だから意識的に、この方法をベースにして他にも何か応用されている分野があるのではないかと考えてみる。

例えば、自分の制作物をみんなに評価してもらいたいという観点から見るとニコニコ動画pixivはその典型であるし、Amazon楽天で商品レビューを投稿する人も同様に大勢の人に意見を発信することで、金銭は得られないが満足感を得ているものと考えられる。

こうした満足感の集積は、まさに「集合知」ができ上がる過程だと言える。人々がウェブに積極的に投稿したくなるような物語を考え、その受け皿となる仕組みを作ることは、この種のコンテンツビジネスを成功させるうえで一つのパターン化された考え方であろう。



東洋経済 統計月報12月号の統計メモ(アジア経済・有給・人事/労務・スポーツ・社会福祉・年金)

posted in 15:38 2009年11月13日 by 涼微
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東洋経済 統計月報 2009年 12月号
東洋経済 統計月報 2009年 12月号

東洋経済新報社の統計月報12月号でインターネットから引用されていた統計をいくつか抜粋してメモ。

http://www.adb.org/documents/translations/japanese/news/nr2009022-jp.pdf
2009年アジア見通し改訂版 - ADB(Asian Development Bank)

http://kanko-forum.net/main/2009/09/post-2f90.html
提言 「『休暇』から『休活』へ 〜 有給休暇の活用による内需拡大・雇用創出」- 観光地域経営フォーラム

http://www.keidanren.or.jp/japanese/policy/2009/076.pdf
2009年人事・労務に関するトップ・マネジメント調査結果 - ニッポン経済団体連合会

http://aqwc.jp/corporate/news/news_20091009.pdf
20代・30代の働く男女400人に聞くスポーツ実態と意向 - 日本コカ・コーラ株式会社

http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/gyousei/08/index.html
社会福祉行政業務報告(福祉行政報告例)- 厚生労働省

http://www.pfa.or.jp/jigyo/unyoshien/jittai/index.html
資産運用実態調査 - 企業年金連合会


サブプライム問題とメガバンクの株価の推移

posted in 13:13 2008年02月02日 by 涼微
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観測期間 2007年 2月12日〜2008年 1月21日 週間
銘柄名 A三井住友フィナンシャルグループ Bみずほフィナンシャルグループ
マーケット指数 日経平均

株価の推移

推移

 

 

 

株価の変化率

変化率

 

 

 

変化率の散布図

みずほと三井住友散布図1 (GA)

 

 

 

日経平均と三井住友 (GB)
散布図2

 

 

 

日経平均とみずほ散布図3 (GM)

 

 

 

記述統計表

 

 

 


以上より、昨年のサブプライム問題の影響が日本にも波及する中、日経平均株価はサブプライム問題による米景気の後退や円高による輸出の減少の懸念から株価の下落につながっている。そういった状況で米国の銀行に比べてサブプライム損失がまだ限定的である日本の銀行の株価の下落はどうなっているのかという事をこのデータから読み取った結果、日経平均とほぼ連動して下がっていると言える。これは、投資家が日本の銀行の損失がまだ増加する可能性があり先行きが不確実なのでリスク回避に走った結果売られ続けているからであろう。

[回帰式8-1] GA(t) = α + β(0) GM(t) + U0(t),
[回帰式8-2] GA(t) = α + β(0) GM(t) + β(1)GM(t-1) + U1(t),
[回帰式8-3] GA(t) = α + β(0) GM(t) + β(1)GM(t-1) + β(2)GM(t-2) + U2(t)

回帰

 

 

[回帰式9-1] GA(t) = α + γ(1) GA(t-1) + V1(t),
[回帰式9-2] GA(t) = α + γ(1) GA(t-1) + β(0) GM(t) + V2(t),
[回帰式9-3] GA(t) = α + γ(1) GA(t-1) + β(0) GM(t) + δ(1)GB(t-1) + V3(t)

回帰

 

 


以上より日経平均株価、三井住友、みずほの株価の同期間の変化率は相関するが、期間をずらした変化率は相関しない。よって今期の変化率から次期の変化率を予測するのは困難であるといえる。

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数ヶ月に発表用に作った事業計画書

posted in 12:06 2008年01月10日 by 涼微
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何という手抜き…


WEB情報誌・コミュニティー

事業内容 
IT関連情報の提供…PC関連の会社や製品の動向・WEB上の人気サービスの紹介・ニュースには出ていない記者があつめてきた独自情報・コラム

Webコンサルティング…サイト作成支援やサイトの診断・アドバイスなど
 
オンライン商品販売…例えば情報提供に連動したPC関連製品やウェブ上で公開した文章の書籍など         

会員制コミュニティー…質問や意見交換の場を設ける・お気に入りのウェブページの共有

事業方針
 インターネットの広告媒体としての利用が増加していく中で、多くの読者に信頼され価値有る情報を提供し、そこに生まれるマーケット・プレイスを顧客企業に提供することで起業価値を継続的に高めていく。

事業計画 
準備
  ウェブページ作成…(起業者がサイト作成の知識を前提)
  記者・技術者募集…ある程度経験のある人材を雇っておく
  記事・コラムの原稿の依頼…目玉となるような著名な書き手やコラム連載の依頼
  
起業後    
 コンテンツ(記事数)の追加・ページビュー・ユニークユーザーの増加 まずコンテンツを集中的に増やす・広報活動(e-mailやlink)
           ↓
有料会員・広告掲載者の開拓 コミュニティー参加の会員登録は必須を前提として有料会員と無料会員を設け、有料会員に特殊な機能を付けるなどのサービスの提供によって差異化 広告媒体としての認知
           ↓
Webコンサルティングやオンライン商品販売などに事業拡大
 
収入             
広告収入 (バナー・タイアップ)        
販売利益              
会員料    etc…        
サイト維持費 etc…

支出
人件費       
原稿料   
テナント料 

事業の課題
新しいメディア形態への対応…技術革新の速いIT分野においては常に新しい技術を吸収する事が大事
収益の多角化…現在のコンテンツビジネスの多くは広告収入で成り立っているので、収益構造を分散させる事でリスクを分散させる
社会的信頼性の構築…インターネットでは不特定多数が情報を発信し利用しているため、高い信頼性(ブランド)を構築するためには常に細心の注意を払って情報を発信する必要がある。

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経営学入門 上 日経文庫/榊原 清則 (7)

posted in 01:44 2007年08月22日 by 涼微
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一日ちょっとで終わるかと思ったら三日近く掛かってしまった。もっとも、終了予定というのは一般的にずれ込むものなので、予備日を設けておくなどして事前に覚悟しておくのが現実的だろう。

さて、今後また一日中文章を書く機会はいつ頃訪れるのか訪れないのか。


戦略論へのゲーム理論の応用

 

 以上においては、ポーターの競争戦略論を紹介してきましてきました。この競争では、勝者がいれば必ず敗者がいる競争です。しかし、現実では必ずしもそういうわけではなく、例えば、他企業の成功に助けられて成功する企業も数多く見られますこのような現象に光を当てるためには、ゲーム理論における補完財の概念が有効です。ゲーム理論を採用した新しい戦略論を展開したネイルバフトとブランデンバーガーのアイデアは「価値相関図」という枠組みに凝縮されています。これは、仝楜勠∪源才彖任龍ゝ觴圻6チ菫蠎雖な箚虻發鯆鷆,垢詈箚虻眄源瑳圓了佑弔当該企業を取り囲む枠組みです。この図に登場する全てのプレイヤーの間には、勝つか負けるかという競争の側面と、双方が勝つ協調の局面があります。これを「コーペティション」(競争と協調を合わせた造語)と言います。

 

ドメイン戦略論

 

組織がやり取りする特定の環境部分の事をドメインと言います。ドメインはまた組織の活動の範囲または領域の事であり、組織の存在領域とも言い換えられます。そのドメインの決定がドメイン戦略です。いま企業に着目すれば、企業のドメインは、製品やサービス、対象としている市場や顧客層や地域、その企業が研究し保有している技術の領域、等々によって記述することができます。ドメインは組織の活動の範囲や存在領域は組織の種類によっても、また特定の種類の内部でもさまざまです。

 ドメインという言葉の中には、活動の成果が売り上げや利益といった形で出てくるものはもちろん、活動の成果が見えず、その点でまだ潜在的な状態にとどまっているものも含まれます。たとえば、ある企業が、将来の事業展開をにらんだ、その意味で先行的な研究に、たくさんの研究者を従事させているとすると、たとえその成果が製品に具体化された形で市場に出ていなくても、その様な活動を含めてその企業のドメインなのです。そのような場合、俗に「含み」が多いとか「楽しみ」が多いという言い方をします。

 戦略論では、ドメインの事をとくに「戦略領域」という場合もあり、その意図は、企業の事業展開の方向やポテンシャルに着目し、めざすべき領域や範囲としてのドメインの側面をとくに強調したいからです。ドメインには、このような戦略領域としての側面と、すでに具現化された現実の事業領域としての側面とがあります。「われわれは今どのような事業を行っており、今後どのような事業を行おうとしているのか」「わが社はいかなる企業であり、いかなる企業になろうとしているのか」という基本的な立脚点を改めて確かめ、意識的にドメインを決めることは、差し迫った必要がないように見える場合でも、実は常に重要な事なのです。

 事業領域と戦略領域の区別と似ている議論に、ドメインの物理的定義と機能的定義の区別があります。物理的定義とは製品・サービスの実態に着目します。しかし、ドメインの物理的定義では限界が多く、それは第一にこの種の定義はカバーしている範囲ないし領域が空間的に狭く、第二に将来に向かって企業がどういう方向に伸びていこうとするのか、その方向性がはっきりしないからです。この物理的定義に対比されるのが、ドメインの機能的定義で、例えばこの定義では競合会社や市場機会の認識、代替素材に対する備え方が全く違ってきます。

 ドメインを変えていくことは、場合によって簡単な事ではありません。とりわけ物理的定義に立つ場合、変化を積極的に阻止する傾向があります。しかし、企業の環境は常に変化するので、ドメインも一定不変ではあり得ません。ドメインを有効に機能させるためには、時間とともにそれを変えていく必要があります。ドメインの変化には例えば、〆能蕕話碓貉業で、物理的定義に片寄ったドメインをもっていた、△修慮綛がりのあるドメインを打ち出し、技術開発と多角化で一定の成果を挙げた、しかし事業展開が総花的になったので、再度ドメインの絞込みを図った、という推移などがあります。

 経営者や管理者が主観的に規定するドメインは、組織のメンバーや外部の人々によって広く支持されたときに、初めてドメインとして機能します。そうだとすれば、ドメインの定義が重要であると同時に、経営者と組織メンバーとのやりとりを通じて、あるいは企業組織と外部環境とのやりとりを通じて形成される、ドメインについての「合意」(コンセンサス)もまた重要であるというべきでしょう。このような意味でのドメインに関する社会的合意のことを、「ドメイン・コンセンサス」と呼びます。企業が社会的存在であるという事は、ドメイン・コンセンサスの形成に如実に反映されます。ドメインがうまく機能するためには、ドメイン・コンセンサスがどこに、どういうかたちで形成されているかという事が決定的に重要です。顧客を離れて企業はあり得ず、社会を離れて企業はあり得ない事をもっとも端的に示すのは、ドメイン・コンセンサスなのです。

 それでは、企業のドメインを把握するにはどうしたらよいのでしょうか。ドメインは、企業がやりとりする環境についての広がりの概念であり、その広がりは三つの次元を使って表現できます。第一の次元は、組織の活動の空間の広がりです。これは一般的には、非常に狭い領域で活動しているのか、あるいは、逆に、多種多様な活動を幅広く行っているのか、という対比です。第二の次元は、組織の活動の時間の広がりです。これは、ドメイン自体の中に時間軸があるかどうかということです。発展性、変化性、あるいは動態性の次元と言い換えてもよいものです。活動内容の変化やその方向、変化の道筋について洞察を含まないドメインは静的な規定で、それとは逆に、変化についての洞察を含むドメインは動的な規定です。第三の次元は、組織の活動の意味の広がりです。これは特定の経営者・管理者に固有で特殊なものか、それとも反対に、組織のメンバーや社会の共感を得る事ができる一般的なものか、という対比で表されます。この次元は、ドメインがどの程度明快で、理解可能で納得できるかということに関係します。普遍性の高い価値や倫理性にもそれは関わっています。普遍性の高い価値や倫理性の豊かなドメインは、意味の広がりが大きなドメインです。

 企業のドメインには、空間の広がりと時間の広がりと意味の広がりが必要です。広がりが無ければ、空間的に狭小で、発展性に乏しく、かつまたきわめて特殊なドメインになってしまいます。しかし、三つの次元のそれぞれにおけるプラスの方向が、なんら限定なしにどこまでも望ましいかというとそうではなく、空間の広がりが大きすぎると活動の境界が不明になり、焦点が定まらない危険があります。変化性が高すぎるとドメインの規定は、安定的・持続的な事業活動のもつメリットを失わせる危険があります。さらに、ドメインの一般性が高すぎる場合には、その企業の独自性や固有の存在意義が失われる危険が出てきます。それゆえ、以上に述べてきたプラスとマイナスのぶつかり合いのもとで、一つひとつの次元に沿って自社の位置づけをはっきりさせ、またそれを適宜改変していくこと、それが戦略策定におけるドメイン戦略の課題です。

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経営学入門 上 日経文庫/榊原 清則 (6)

posted in 03:47 2007年08月21日 by 涼微
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この著作権ぎりぎり(アウト)シリーズも残りあと一記事。


経営戦略論

 戦略を決めるという事は、ドメインを定義し、資源配分を決定し、競争ポジショニングを行うという意味です。ここでは、その各論に入る前に戦略論の基礎的な論点を挙げます。まず組織の広義の目標について現実の企業の場合にどのようなものとして把握されているのでしょうか。抽象的にいえば資本主義社会の企業はすべて利潤目標という同一の目標を持つと考えられますが、現実の企業はより具体的な、そして多くの場合、多元的かつ相互に対立する目標に支配されています。要するに、同じ資本主義企業といっても、そもそも何を追及しているのか、戦略の前提に当たるものが必ずしも同一ではないのです。さて、企業ごとに目標が定まったとすると次に問題になるのは、戦略自体の策定です。戦略策定のプロセスはまずヾ超における機会と脅威の識別に始まり、⊆社の独自能力(強みと弱み)の評価を得て、4超条件と独自能力のマッチングを図る事で終結します。マッチングの試みはインサイド・アウト―組織体の内側から外を見て環境を洞察する見方とアウトサイド・イン―環境の側から組織を見る見方という、二つの異なった方向から遂行できます。

 

資源戦略論

 

 資源戦略とは独自能力としての経営資源をいかに獲得・蓄積・配分するか意思決定です。戦略論で取り上げる経営資源は、大別すると二つあります。第一はヒト、モノ、カネなどの有形の経営資源で、第二は技術、ノウハウ、信用、ブランドなどの無形の経営資源です。いずれにせよ資源戦略は、この有形無形の経営資源をいかにして獲得し、またその価値を高め、そして配分するかにかかわる意思決定です。まず、資源戦略論を大きく変質させたきっかけは「経験曲線効果」の発見でした。これは、生産に関するコストが時間の経過と共に急激に下がる現象の一定の規則性のことです。経験曲線効果が観察できればその意義は急成長市場でとりわけ大きく、それをいち早く獲得する事で、圧倒的なコスト優位を構築する事が十分ありえるからです。また、経験曲線は価格戦略の策定にも役立ちます。例えば、「上澄み価格戦略」―市場が成長を始める前に利益を獲得する戦略、「成長志向戦略」 ―市場が十分成長したときに大きな利益を獲得しようとする戦略、「利益志向価格戦略」―市場の急成長段階に高価格を獲得しようとする戦略、などが選択可能です。各企業は自社の製品開発力。生産設備や流通販売網などを考慮し、いずれかの価格戦略を選択します。経験曲線は、市場シェアの戦略的重要性を明らかにし特定市場で高い市場シェアを素早く獲得し、累積生産量を他社に先駆けて積み上げていくことができれば、その企業の他にコストは劇的に下がり、その結果高い収益性を見込むことが出来ます。このように考えると経験曲線効果を最大限に生かす戦略は、「成長志向戦略」であることが分かります。

 経験曲線効果の発見は、次にポートフォリオ・アプローチの展開へとつながっていきます。この方法では、データを簡略化し凝縮する視覚的方法として、ポートフォリオ・グリッドと呼ばれる図が用いられます。この図は、全社の事業ユニットが円で表示され、その一つひとつは、縦軸で表される所属している産業全体の成長率と横軸で表されるその産業における相対的な競争ポジション(市場シェア)によってプロットされます。各円の大きさは、当該事業の売り上げ規模に比例しています。このポートフォリオ・マトリックスの最も重要な意義は、事業間のキャッシュ移転のあるべきパターンを示唆する点です。横軸は、どの程度キャッシュを生み出せるかに関係し、それに対して縦軸はキャッシュを使う程度、あるいはキャッシュの必要度を表します。このキャッシュフローの観点からマトリックスのセルを区別し、それぞれに属する事業に便宜的ラベルが与えられています。左上のセルにプロットされた事業は「花形」事業と呼ばれ、高成長分野で優位な競争ポジションを獲得しています。ただし、投資ニーズが高いので、キャッシュフローの面ではほぼ自己維持が出来るか、あるいはややマイナスです。左下のセルの事業は「金のなる木」と呼ばれ、低成長と高市場シェアから、これらの事業は通常低コストで優位な競争ポジションを獲得していますが低成長のため投資資金ニーズは低く。多額の余剰キャッシュを生み出しています。右上のセルは「問題児」と呼ばれ、高成長のため投資ニーズは大きいが、低シェアのためキャッシュ創出力は弱いため、問題児事業は花形に成長させるか、あるいは分離するかの戦略が推奨されます。マトリックスの右下の事業は「負け犬」と呼ばれ、この事業は、通常相対的に高コストのポジションにあるため、あまり利益が上がらず、キャッシュを失う可能性が大きいので、売却、収穫(清算)、全面閉鎖が推奨される事業です。しかし、産業魅力度(縦軸)も事業の競争力(横軸)も単一のインディケータだけで表現するのは単純過ぎるという批判があり、今日では多数のインディケータを取り上げ、それを合成して用いるポートフォリオ・グリッドが使用されています。

 

競争戦略論

 

 企業の成功失敗は競争にいかに対処するかにかかっています。産業の競争戦略は産業内で高い成果を上げ、それを維持するための企業の意思決定の事です。競争戦略の基本は、産業内で自社をどう位置づけるかというポジショニングの問題です。競争戦略論の出発点は、産業の競争構造の分析です。それをポーターは/卦参入の脅威代替品の脅威G磴ぜ蠅慮鮠栂廊で笋蠎蠅慮鮠栂廊ゴ存の競争相手との敵対関係、という五要因で表現する枠組みを提唱しています。産業ごとに平均的にみたとき、所属企業が資本コストを上回る利益を獲得できるかどうかは、これら五つの要因で表現される産業構造によって決まってきます。五つの要因は企業の価格、費用、必要投資額に影響を与え、したがって収益性に影響を与えます。ある企業がどういう価格を提示できるかは、買い手の力や代替品の脅威に依存しています。有力な買い手がいて、コストのかかるサービスを要求すれば、当該企業のコストや投資は増えるでしょう。有力な売り手がいれば、原材料や資本調達の費用は増大する可能性があります。産業内の敵対関係が激しければ、設備投資、製品開発、広告宣伝、販売などに従来以上に注力しなければならず、やはり費用と価格に影響します。新規参入の驚異があれば価格は抑えざるを得ないし、参入阻止のためには新規投資が必要かもしれません。以上、いずれのケースでも、結果として企業の収益に影響します。

 産業内で自社をどう位置づけるかというポジショニングの決定が、競争戦略では重要です。ポジショニング次第によって、企業は競争優位を獲得し維持し、その結果、産業平均を上回る高収益を上げることができます。長期的に維持できる競争優位を構築し、産業平均を上回る収益を安定的に上げることこそ、競争戦略の課題です。競争優位には様々なものがあり企業は多様な強みと弱みの組み合わせを持っています。しかし、それも突き詰めて考えれば低コストか差別化か、そのいずれかに行き着きます。コストリーダーシップ戦略では、産業における低コストプレイヤーの確立が目指されます。コスト優位の源泉は、規模の経済性であったり、独自技術であったり、原材料へのアクセスであったりします。経験曲線が重要な要因である場合もあります。コストリーダーシップは、産業のリーダー的企業だけが追及できる戦略であり、もしも多数の企業が横並びでコストリーダーシップ戦略を追求し続けたら、その産業は慢性的低収益に苦しむ可能性が高くなります。差別化戦略は、何らかの次元でユニークさを打ち出し、それによってプレミアムの獲得を目指す戦略です。製品それ自体、配送の方法、マーケティングなど、多くの要因が差別化の源泉となり得ます。差別化は追加コストを要求するので、差別化を目指す企業は通常、コスト優位ではありません。差別化戦略で肝要なことは、次元選択の問題で、次元の絞込みが重要になります。第三の競争戦略は集中戦略です。この戦略は、産業の特定部分をターゲットセグメントとし、それだけに焦点を絞り込み、その範囲の限りで競争優位の構築を目指すのです。集中戦略には二つの下位類型があり、ターゲットセグメント内でコスト優位の構築を目指すコスト集中戦略とターゲットセグメント内で差別化の構築を目指す差別化集中戦略です。集中戦略では、ターゲットセグメントの選択が二重の意味で重要です。第一に、その選択により産業全体にアプローチする会社との違いを打ち出さなければなりません。第二に、そのセグメント自体が競争構造的に見て魅力的なセグメントである必要があります。また、上述の戦略類型の複数を同時並行する事で、高い成果を得られなくなる事を「スタック・イン・ザ・ミドルの企業」と言います。

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