経営学入門 上 日経文庫/榊原 清則 (2)

posted in 11:55 2007年08月18日 by 涼微
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さっきまでついつい「撲殺天使ドクロちゃん」にはまってしまってたわ\(^o^)/


組織行動論―ミクロ組織論

個人行動―モチベーション理論

 

 組織における個人行動をみる場合に最も重要なのはモチベーション理論です。モチベーションとは動機付けを意味し、「目標達成のために高レベルの努力を行おうとする個人の意思」と定義されます。この定義でいう目標には、個人の目標と組織の目標とがあります。仮にその両者が一致していれば、高いモチベーションは高い個人成果につながるばかりか、高い組織成果にもつながる可能性があります。個人レベルの組織行動論の中心であるこのモチベーションは、古典的モチベーション理論と現代的モチベーション理論に大きく分類されます。

 まず古典的モチベーション理論に、マズローが提唱した「欲求階層理論」があります。この理論は大きく二つの仮定から成り立っています。第一は、人間行動を欲求の満足行動と仮定する点です。ここで、マズローは人間は五つの欲求次元を持つと考え、それは低次元から順に\戸的欲求、安全欲求ないし安定性欲求、所属および愛の欲求、ぢ左畦澣瓠↓ゼ己実現欲求と呼びます。そして第二の仮定は、この五つの欲求が最低次元から最高次元まで順に階層を成し、人間の欲求満足化行動は低次欲求から高次欲求へと逐次的に移行するということです。この理論に依拠してマグレガーは低次欲求のX理論に動機付けられる人間の行動モデルと高次欲求のY理論に動機付けられる人間の行動モデルがあるとする「X Y理論」を提唱しました。これら二つの理論は自己実現を目指す人間という特定の人間モデルを基盤としています。しかし、自己実現とはどういった意味なのでしょうか。この言葉は必ずしもはっきりしたものではないと言えるのではないでしょうか。というのも、自己実現というのは、特定の状態を指す言葉ではなく、人が生涯にわたって追い求めていく仮定を指す言葉だからと思われるからです。さて、もう一つの古典的理論はハーズバーグの「動機づけ衛生理論」です。この理論は職務満足の原因には、()モチベーションを高めるのに寄与する「動機づけ要因」(仕事そのものや仕事の遂行に関わる要因)()それが不備であると職務不満を発生させるが、それを整備することにより不満の発生を防止する事が可能な「衛生要因」(仕事をめぐる環境要因)という二種類の要因があるというものです。この理論の結論としては衛生要因を整備して職務不安を取り除くとともに、それとは別に動機づけ要因にさらに配慮することで、個人の仕事のモチベーションを高めていくことが必要であるという事です。

 以上三つの古典的理論は直感的な説得力を持つものの、実証的裏づけを欠くものでした。それに対して以下に挙げる現代的モチベーション理論は、それぞれ何らかの実証的基盤を持つ点で古典的理論と一線を画しています。まず「ERG理論」はアルダーファーがマズローの欲求理論を修正したものです。この理論は最初に、\限賢関係成長という三つの欲求次元を仮定します。そして、マズローと同様にこれらの次元の階層性を仮定しますが、各欲求次元が活性化されるプロセスははるかに複雑です。この理論で新たに付加された仮定は、()欲求の各次元は必ずしも逐次的に活性化するのでなく、同時に活性化し得る、()上位レベルの欲求の満足の欠如は、下位レベルの欲求の重要度を増加させるという点です。この二点によりマズローよりも現実的妥当性を備えた理論になっています。次に「マクレランドの欲求理論」では、達成欲求、権力欲求、親和欲求の三つが欲求次元として識別されます。欲求次元の中では達成欲求に調査の視点が当てられますが、次元間の階層性が仮定されていないのがこの理論の特徴です。さて、次の「公平理論」の基本的仮定は次の二つです。/祐屬不公平(ギャップ・不協和)を感じると、それを解消しようとするモチベーションが生じる、不公平の認知が大きいほど、モチベーションの強度は高い。このように、人間のモチベーションは、不公を解消しようとするエネルギーであると、この理論では考えられています。最後にモチベーション理論の中で、今日最も受け入れられているのは「期待理論」です。この理論の出発点は、人間が行動をとる際には前もって合理的な利益計算を行うという「功利主義的な合理人」です。この人間観に立って、期待理論が仮定するのは、個人の高いモチベーションが生じるためには、第一に個人の努力が一定の成果(業績)に結びつく可能性が高く、第二にそうした業績が何らかの報酬をもたらす可能性が高く、第三にそうした報酬が自分の目的に照らして望ましいものである、というように感じる事が必要であるといえます。

 以上、モチベーション理論の変遷を概観してきました。特に現代的理論においてはデータとつき合わせて理論の改善が出来るので健全な理論であると言えますが、その半面おしなべて理論の範囲が狭いので断片的な説明に陥っています。それゆえ今後は、個別的理論を一定の視点で統合する努力が必要でしょう。

 

集団理論

 

 人間が集団になる理由は、意思決定の際に個人に勝るメリットを持っているからと言えます。この意思決定は組織論の中心概念ですが、この意思決定という言葉は決断の一瞬を指す言葉ではなく、〃萃蠅里燭瓩竜_颪鮓出し、可能な行為の代替案を列挙し、B綢悵討涼罎ら選択し、い修侶覯未鯢床舛垢訌寛當を指しています。まず、個人による意思決定と比較した場合のメリットとしては、()より多くの情報と知識を活用できる()多様なアイデアを活用できる()結論の受容可能性が高まる()正当性が高まるといったものが挙げられます。一方デメリットとしては()時間がかかる()同調過剰が発生する恐れがある()特定個人が議論を支配する恐れがある()責任が曖昧になる恐れがある、などが挙げられます。それゆえ、集団意思決定と個人による意思決定とを比較して普遍的な優劣を論じる事はほとんど意味が無いとので、一般的に直面している問題状況や目的に合わせて、集団と個人の意思決定を適宜組み合わせて活用するのが望ましいといえます。

 集団で仕事を進める際にトラブルが起きた場合、その原因はコミュニケーション・エラーである事が多々あります。これまでの調査によれば、個人行動の七割前後はコミュニケーションに費やされているという事なので、人間の行動の中で重要な要素を一つだけ挙げるとすれば、それはコミュニケーションだと答えるべきかもしれません。このコミュニケーションにおいてまず重要な事は、その方向性が垂直方向か水平方向かという事です。垂直方向のコミュニケーションには、下方へ向かうものと上方へ向かうものがあります。組織の文脈のもとでは、一般に命令や支持は上から下へ流れ、そしてそれに対するフィードバックは下から上へ流れます。しかしそのなかで、どちらかといえば、上方へのコミュニケーションの方が難しいことが多く、現実の組織の内部では、上方へのコミュニケーショを特に補強する意識的な努力が行われています。水平方向のコミュニケーションとは、階層上の位置関係で同じレベルに属するメンバー同士のコミュニケーションの事です。組織における水平方向のコミュニケーションには、同一部門内のメンバー間のコミュニケーションと、異部門をまたぐコミュニケーションがあります。さて、コミュニケーションにはフォーマルとインフォーマルの区別も重要です。組織の権限系統を通じたコミュニケーションをフォーマルコミュニケーションと呼び、それ以外の自然発生的なすべてのコミュニケーションはインフォーマルコミュニケーションと呼びます。このインフォーマルコミュニケーションは情報の伝達、フィードバック、選別に関して重要な役割を果たします。

 

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