知的生活の方法/渡部 昇一

posted in 09:08 2007年02月23日 by 涼微
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採点

85点

項目

1−自分をごまかさない精神
2−古典をつくる
3−本を買う意味
4−知的空間と情報整理
5−知的生活と時間
6−知的生活の形而下学

知的生活の方法

 「知的生活」な方法論ということで、まさに知的な生活を目指す人にとっては、題名負けしないくらいに最適な書である。ただ、いくらベストセラーの書とはいえ、さすがに30年も前の書なので現代の生活水準と違う故、現代的に代替可能な箇所が部分部分に見られる。しかし、その根底に流れる知的生活法は見習うところが多いものであるので、わたしは気に入ったところを超主観的に振り返ることに留めるが、ぜひ知的生活を志す者は読んだ方が良いと思われる。

1−自分をごまかさない精神

自分をごまかさない精神−ここで主に学んだことは、自分に合わない本は読まなくても良いという事だ。これが、出来てるようで案外出来ていない。少し読んでみてつまらない本は読まなくても良いのに、わたしは惰性で読んでしまう癖があるので、徹底的に直さないといけないものである。

そこでこの教訓は早くも、上巻を読み終わっているのだが正直微妙だった某書の下巻を読まない、ということで実践してみた。おかげで、他の本当に読みたい本を読めるようになったので、早くも効果ありの様相を呈している。しかし、本書にも示している通り過度に読みたくない書を遠ざけるのも、それはそれで問題ありなのでその辺は注意が必要である。

2−古典をつくる

自分なりの古典を作る、すなわち何度も読み返す書を作る。これもなるほどの一言である。片っ端から次々と読んでいく表面的な読書はやめて、自分の気に入った書を精読する。

またまた私事で申し訳ないが、これも早くも実践してみた。この一個前の記事哲学のすすめ/梅原 猛・ 橋本 峰雄・藤沢 令夫シリーズは良書につき、要約するために二度読んでみたのである。すると何だか読み書きのレベルが上がった様な気がするのは恐らく勘違いではない(はず)。

3−本を買う意味 4−知的空間と情報整理

本を買う、すなわち本を家に置く量と知識量は大体比例するものである、と作者は言う。ぼくはこんな本を読んできた―立花式読書論、読書術、書斎論/立花 隆 で物書きは大量の本を蔵書していることは知っていたが、わたしは図書館がと言うか大学が近くにあるので少し億劫になっていた。

しかし、この際だからと早速古本屋に行って18冊購入して積読してみた。確かに気分的にも違うような違わないような…まぁしかし将来的には本を買い、蔵書する必要性が出てくるので今のうちに買っとくのも良いものであろう。

5−知的生活と時間

この章は、時間の見切り安らぎの時間をとると言うところがためになったかな。読書中時間をかけても分からないところは時間制限をかけてすぐに次の行に行く。また、どうも最近体の調子が悪いと思ったら、安らぎが少々足りなかったみたいである。たまには散歩でもしてみようかな。

6−知的生活の形而下学

この章は、ウィスキーが頭の働きに良いとか言ってるが実際はどうなんだろう?盲目的に信じるのもどうかと思うけど、試してみても損はないかも。際を楽しむでは、たまには頭のいい人を連れて話をするのもいいかもしれないね。

私見〜本書がベストセラーになったわけは?〜

本書がベストセラーになったわけ、それは内容もさることながら2,30年前の人は「知的」と言う物に憧れている節があったのではないだろうか。そこにおいて現代は、体−すなわち外的欲望にまかせるがままに行動して、知能−すなわち内的欲望を満たそうという人は減ってきているのかもしれない。

これは実際のデータが無いのでなんとも言えないが、最近のベストセラーは外的の物を追っている表面的な書ばかりのような気がするのも気のせいでは無いはずである。現代人も特にわたしより若い年齢の人がこういった知的実践本を読む社会の未来は明るいことは間違いないであろう。

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1. 続・知的生活の方法  [ MARIMO ]   2007年02月24日 01:28
知的生活の方法 続 (2) 渡部昇一著 この本は講談社現代新書からだされた「知的生活の方法」の続編になるもので、日常でできる「知的生活の方法」を読者に提案してくれます。 以前も感想をのせましたが、続偏もとてもおもしろかったのでここにまとめてみたいと思いました...
2. 知的生活の方法  [ MARIMO ]   2007年02月24日 01:30
知的生活の方法 物語や小説が好きだったのですが、現代新書もまたおもしろいと最近思います。 渡辺昇一さんの「知的生活の方法」。 おもしろくて2・3日で読んでしまいました。 渡辺さんは上智大学の教授で、英語を学びドイツ・イギリスに留学した大変有能な方で....
3. 知的生活の方法 (講談社現代新書) 渡部昇一著  [ 新書書評ブログ ]   2007年10月22日 20:45
渡部 昇一 知的生活の方法 本を読んだり物を書いたりする時間が、生活の中に大きな比重を占める。そんな生活を願い、実現させたいと思っている人が読めば、多くの点で共感するはずである。
4. 知的生活の方法  [ hobo-sickboy- ]   2008年05月27日 06:31
知的生活の方法 (講談社現代新書 436)(1976/01)渡部 昇一商品詳細を見る 知的生活という響きに憧れを感じている。おそらく知的生活を送ることで??..

この記事へのコメント

1. Posted by marimo   2007年02月24日 01:27
はじめまして。
TBと、ブログの紹介どうもありがとうございます。
この本は本当におもしろい本ですね。今も3回目で読み返しています。
心がけ次第で知的生活は誰でもできるんですね。何より興味の範囲を広げて、いろんなことを学びたいと思えることって素晴らしいです!
私の古典のひとつは、まさにこの本だといえます。

これからもお互い、たくさんおもしろい本にめぐりあえるといいですね!

2. Posted by 涼微   2007年02月24日 03:52
TB&コメント有り難う御座いますm(__)m

3回はすごいですね!まさに古典というべきものですね。
わたしは、まだそんなにはまったことがある本は無いです^^;

しかし、古典を作る意味ははっきりとあると分かったので、近いうちに古典を作りたいですね。

自分に合う本に巡り合って断続的に知的生活を続けることこそ、人生において有意義な事なのでしょう。

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