posted in 04:03 2013年02月26日 by 涼微
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世の中に存在するあらゆることの中から世界を切り取るということは、その選択の過程で優先順位が生まれ、その優先順位はその人のヒューリスティクスとして意識の中に存在することになる。

普段の生活の中でその優先順位に関して意識することは殆ど無いと言っていいわけだから、「優先順位をリセットする視点」を持たないとあらゆることの大元に関しての認識が欠けたまま日々を生きることになる。

それはつまり、自分で付けた優先順位と無意識的に付けさせられた優先順位がごちゃまぜになってある人の行動を決定づけるということであり、優先順位を付ける際に使用した、またはされていた基準が分からないということイコールでもある。

そうなってくると、根っこを持たないで人生を彷徨っているような感覚になり行き当たりばったりの行動でその場を凌ぐしかなくなってしまう。

そうならないための自己及び世界理解の方法としては、あらゆることの価値判断に対して大元に戻ってみて、もう一度優先順位を意識的に考え直すことが必要になる。



posted in 05:58 2012年01月21日 by 涼微
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感じる脳 情動と感情の脳科学 よみがえるスピノザ
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情動と脳科学といえば、エモーショナル・ブレイン―情動の脳科学という本があり、個人的にも読むだろう候補なんだけれども、ふと感じる脳 情動と感情の脳科学 よみがえるスピノザが目に入ったので、ぱらぱらっと読んだ。

まず、筆者のダマシオが本書で語る情動や感情という言葉は一般的・辞書的に考えられている(急激で強いものは情動、そうでないものは感情)ものと違って、下記のようなものらしい、

p4
それらは「生命調整」という、有機体のもっとも重要な、そしてもっとも基本的なプロセスの中でいわば因果的につながっていて、情動は「身体」という劇場で、感情は「心」という劇場でそれぞれ演じられる。たとえば、われわれが何か恐ろしい光景を目にして恐れの「感情」を経験する場合を考えてみる。その場合、体が硬直する、心臓がドキドキする、といった特有の身体的変化が生じるが,身体的変化として表出した生命調整のプロセスが、ダマシオの言う「情動」(この場合は「恐れの情動」)だ。一方、脳には、いま身体がどういう状態にあるか刻一刻詳細に報告され、脳のしかるべき部分に対応する「身体マップ」が形成されている。そしてわれわれが、その身体マップをもとに、ある限度を超えて身体的変化が生じたことを感じるとき、われわれは「恐れの情動」を経験することになる。

続いて、「ここで重要なのは、一般的に考えられている順序とは逆で、『怖いと感じるから、その結果として身体が硬直したり心臓がドキドキしたりする』のではなく、『怖いものを見て特有の身体的変化が生じるから、「そのあとに」怖さを感じる』のである。」

という趣旨のことが書いてあるが、「感情より身体的な反応が先にくる」という説はここ数年けっこう聞くようになっていると感じるのだが、と思って出版年を確認したら2005年に出版された本だったので、この本が原書で書かれた当時はあまり語られてなかった仮説なのかもしれないと思うなど。

ところで、先の引用に書かれている「身体マップ」といえば、脳の中の身体地図―ボディ・マップのおかげで、たいていのことがうまくいくわけという本もあり、これを読むことにより言ってることの理解が深まるのかも。

本題に戻って、生命の維持のために有機体には「ホメオスタシス調整」という機能が備わっているが、ダマシオはその進化的にもっとも高い(新しい)レベルの調整機能が感情であり、そのすぐ下にあるものが情動であると考えている。これはつまり、ゾウリムシなどの単細胞生物にも見られるダマシオの言う身体的な情動反応から、高等動物や人間に見られる感情反応まで、それらは生命維持のためのホメオスタシス調整機能として働いているということになり、情動や感情の役割について考える際の基盤になる。

そうして、こういった役割から推論してダマシオが生み出したのが「ソマティック・マーカー仮説」で、引用すると次のようなものである。

p7
われわれの日常生活は、「さて、つぎはどうするべきか?」という、考えられる多数の選択オプションの中から妥当なものを一つだけ選択する「意志決定」の連続からなっている。普通、最善の意志決定は「合理的、理性的」になされると考えられるが、ダマシオはそうは考えない。もしわれわれが多数のオプションを一つひとつ合理的に検討し、そうやって最善の一つを選択しているのだとすると、あまりにも時間がかかりすぎるからだ。実生活において妥当な選択が比較的短時間でなされるのは、特定のオプションを頭に浮かべると、たとえかすかではあっても体が反応し、その結果たとえば「不快な」感情が生じ、そのためそのオプションを選択するのをやめ、こうしたことがつぎつぎと起きて、多数のオプションがあっという間に二つ、三つのオプションまで絞り込まれるからであり、合理的思考が働くのはそのあとのこと、とダマシオは考えている

意志決定の際の、合理的な判断が下される前に感情的な判断がなされる時点においてその基準になるのは過去の経験で、次のような過程で形成される。

p8
過去にわれわれがオプションXを選択して悪い結果Yがもたらされ、そのために不快な身体状態が引き起こされたとすると、この経験的な結びつきは前頭前皮質に記憶されているので、後日、われわれがオプションXに再度身をさらすとか結果Yについて考えると、その不快な身体状態が自動的に再現されるからだという。

ソマティック(somatic)には身体のという意味があり、Somatic markerを訳すと過去の選択から引き起こされた感情が身体(somatic)にmarker(標識)として埋め込まれるぐらいの意味なんだろうと思う。ソマティックマーカー仮説について、日本語の情報はあまりweb上に存在していないけど、英語情報ならwikipediaのSomatic markers hypothesisなどがあり、進化論的な証拠についてやソマティックマーカー仮説に関する実験のアイオワ・ギャンブリング課題(Iowa Gambling Task)が載っている。

さて、ここまで書いたことについて簡単にまとめると、ホメオスタシス調整としての機能を持つ身体的反応としての「情動」と心の反応としての「感情」があり、情動反応によって生み出される感情は、一度起こった身体的な反応に対する快/不快を記憶し、次回同様な身体的な決定事項の際に、感情が呼び起こされ意志決定の際の重要な基準になるということになる。

ところで、合理的・感情的な意思決定について考える際に、最近では行動経済学のフレームークが使われることが多いけれども、行動経済学以前の前提である感情を無視して人は合理的な選択をするものだという前提を現実の個人に当てはめて考えてみると、人は集めなければならない情報の多さに辟易してまうだろう。だから、擬似的に合理的に選択するための基準として心理学用語としてのヒューリスティック(暗黙のうちに用いている簡便な解法や法則)を用いることがあるが、ソマティックマーカーを用いた意思決定はこういったヒューリスティックの中の「感情ヒューリスティック」に類似しているなと思った。

心理学と意思決定を絡めた本で言えば、例えば印南 一路氏のすぐれた意思決定―判断と選択の心理学があり、他に類書はないかなと思って探すと、行動意思決定論―経済行動の心理学という本が中々面白そうで興味をかき立てたてられる。

とまぁ、色々と話題が飛んだわけだけれども、本日の情報探索行動はこの辺にて。感情/情動/脳/意思決定を高いレベルで結びつけたら、日常的な範囲においても色々と応用できて普段の行動過程について再考できるので面白かったりする。


posted in 13:33 2011年12月10日 by 涼微
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「脳を活性化させるために朝からしっかり思考した方がいい」という考え方があります。この考え方は普段あまり考える習慣を持っていない人が実行するとそれなりの効果があるかもしれませんが、過度に考えすぎるタイプにとってはむしろ悪影響な場合があり、そういったタイプの人達はあまり意識的な思考をしないように朝から方向付けるべきと思われます。

字面を目で追うという方法

そのための一つの方法論として、あまり思考しないで字面を目で追うという作業をするという方法が考えられます。この考え方は早く読むための方法論として、大抵の速読法で同様の主張がなされていますが、考え立ち止まりながら読むということを禁止せざるをえなくなるこの方法は、過度に意識的に自分の頭で考えすぎるという傾向を防止するという観点でも役立ちます。

対象はWebページだと文字数が少ない場合が多く、リンクを辿る場合があり面倒なので本の方が好ましいです。
(ちなみにリンクを辿ることで認知の切り替えが生じ理解力が下がるという話がネット・バカという本に載っています。)

そして、その作業を意識的に考えなくても字面の意味が適宜理解できるようになるまで実行します。その際に、本一冊分ぐらいはさっと目を通すのがよいと思われます。

適宜理解できているかどうかの判定はさっと一冊の本(300ページぐらい)に目を通した後、しっかり考えたい部分がいくらか頭の中に残っているかどうかで判定します。その段階に来て、初めて気になった部分について考えるという行為を行います。

この作業の根底にある考え方は、物事に取り組む際にフロー状態になるための一つの条件である、「考えすぎず考えなさすぎない」という適切なレベルの思考状態に朝の内から持っていくにはどうしたらいいかということです。

おそらく、普段あまり考えていないけどしっかり考えるにはどうしたらいいかと言う方法論は色々と語られていますが、過度に思考してしまう状態から丁度よい具合に思考するにはどうしたらいいかという方法論はあまり語られていないと思うので少し考えてみました。

参考:深く物事を考え正確さを求めすぎる人が陥るかもしれない言葉に関する二つの現象


posted in 16:55 2011年10月31日 by 涼微
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説得と影響―交渉のための社会心理学
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「認知的不協和理論」とはレオン・フェスティンガーが発見した概念で、「認知」(自己と自己の周囲に関する信念、態度、意見など)が「不協和」(ある二つの関連する認知要素のうち、一つの認知要素からもう一つへの認知要素への帰結が矛盾する状態)なとき、人はその不快な認知のゆがみを低減または解消するために、認知に一貫性を保とうと努力する心理作用のことです。

例えば、このページにいくつか例が載っている中から煙草の例を使用すると、

煙草には害があるのでやめた方が健康によいという認知

自らすすんで病気にはなりたくないが簡単には煙草をやめられないという認知

という二つの認知にゆがみが生じて不快な気分になります。

もう一つ挨拶の例を取り上げると、

自分はあいさつした親友とは仲が良いと思っているという認知

仲が良いならあいさつを返してくれるはずだが返してくれなかったという認知

という二つの認知にゆがみが生じます。そして認知にゆがみが生じた時、人は何らかの方法を用いて認知に一貫性を持たせ安定状態にさせようとします。

その認知を安定状態にするために認知的不協和を低減・解消方法の5つのパターンが説得と影響―交渉のための社会心理学に掲載されていたので、ここに書き出してみます。

(1)自己の態度を変化させる

(煙草の例)煙草を吸わないようにする
(挨拶の例)相手の機嫌が悪かった等の理由で親友でもあいさつを返さないこともあると認知する

(2)他者に働きかけて他者の態度を変える。

(煙草の例)煙草は健康に良いという調査結果が出るように調査を要求する
(挨拶の例)今度はあいさつを返してもらえるようにもう一度あいさつをする

(3)その問題自体を忘れてしまう。

(煙草の例)煙草は健康に良いか悪いかということを忘れ去る
(挨拶の例)あいさつを返してもらえなかった問題を忘れ去る

(4)その問題を自分とは無関係のものにしてしまう。

(煙草の例)健康問題は自分には関係ないこととする
(挨拶の例)あいさつを返してもらえようともらえまいと自分には関係ないことにする

(5)認知(選択肢)間の魅力の格差を増大させる。

(煙草の例)煙草を吸うことは素晴らしいことであるという情報を集め、悪影響を及ぼすという情報を無視する
(挨拶の例)あいさつした自分の素晴らしい点と、あいさつしなかった相手の駄目な点を考え、あいさつを正当化する



例によっては、多少無理のある方法もありますが、認知的不協和を低減・解消させる基本的な5つのパターンは上記の通りになります。

この5つのパターンの中で複数の選択肢から何らかの選択する場合の認知的不協和を低減・解消させるために起こりやすいのが、5番目の認知(選択肢)間の魅力の格差を増大させるで、その場合選択したことに対する魅力的な情報を納得がいくまで収集し、選択しなかったことに関する情報は可能な限り無視する等の方法により自分が選択したことを正当化しようとします。

そして、選択的な判断が要求される場合の認知的不協和の強度は次の3つの要因により決定されます。

(1)選択肢の相対的魅力

一般的に選択は魅力の大きい方を選ぶべきであるという仮定が成り立っているので、選択肢間の魅力が同程度、もしくは選択しなかった方が魅力的であると不協和は大きくなる。

(2)問題解決の重要性

選択する人にとって重要な問題であるほど,選択後の不協和は大きくなる。例えば、就職する会社を決める選択と晩ご飯に何を食べるかという選択では問題の重要度が大きく異なる。

(3)選択肢間の認知的重複

選択肢の認知が重複していない方が不協和は大きくなる。例えば、大学卒業後に就職するか大学院に進学するかという決定は、どの大学院に進学するかという認知が重複した選択より不協和は大きくなる。



認知的不協和は日常的によく起こるものなので、その性質と基本的な低減・解消方法を知っておくと、認知的不協和が起こっている状態に自覚的になり、その場合の対処も立てやすくなると思います。




posted in 16:31 2011年10月27日 by 涼微
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API仕様変更対応しました → iPhone用 Amazonマーケットプレイス書籍検索

今回の10月26日のProduct Advertising API(PA-API)仕様変更は、Amazon側としても金にならないリクエストは御免被るよ!ということで、PA-APIから色々と機能を削除した(特にアソシエイトと関係の薄いやつ)と思われるのだけど、利用者側としてもそれは困るので何とか他の方法を考えてしまうわけです。

APIの制限解除申請したら今まで通り使えるとか、制限解除申請したのにやっぱり制限されてたとか、いろいろな声がありますが、制限されると言うアナウンスを見て自分はすぐに以下のコードを作ったので、備忘録として残しておきます。

これは、WWW::Mechanizeを使ったマケプレ価格情報の取得方法ですが、おそらくAmazonサイトからスクレイピングで情報を抜き出すのはあまり推奨されていない行為(誰か明確なソースを知っていたら教えて下さい)なので、ご利用は自己責任でお願いします。

use WWW::Mechanize;
use Encode;

my $enc_object = find_encoding("utf-8");

my $mech = WWW::Mechanize->new();

#ユーザーエージェントを設定しないとAmazonにアクセスできない
$mech->agent_alias('Windows IE 6');

#価格情報を取得したい本のISBN-10
my $isbn = "4478005338";
$mech->get("http://www.amazon.co.jp/gp/offer-listing/$isbn/");

#指定した本のコンテンツを取得
my $ama = $mech->content;
my $ama = $enc_object->encode($ama);

my @price = ();
my $item;

#価格情報を取得し終わるまで@priceに格納
while ($amazon =~ /class=\"price\">¥ (.*)<\/span>/g) {
$item = $1;
$item =~ s/,//;
push(@price, $item);
}

これで配列@priceにISBNを指定した本の出品者全員のマケプレ価格情報が低価格な方から入っていると思います。

こうした方が速いとかこういう方法もあるよ、ということを知っていらっしゃるプログラミング中・上級者の方はご教授して下さいましたら大変助かります。

Spidering hacks―ウェブ情報ラクラク取得テクニック101選
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posted in 02:55 2011年03月04日 by 涼微
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新一と涼子の読書談話はこちらに移転しました

前の話 - プロローグ

新一 : 今日は、図書館で数学は言葉ヒルガードの心理学英語の語源事典を借りた後、本屋でまずは親を超えなさい!を立ち読み、といっても実は書店に椅子があったから座り読みなんだけど、をしてきたんだけどどの本も面白そうなんだ。読んでみる?

涼子 : ふ〜ん、どんなところが面白いの?

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新井 紀子
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新一 : まずは、数学は言葉。この本の目的は数学を第二言語として身につけるということなんだけど、その目的の通り数式や論理式を日本語でわかりやすく解説していてとっつきやすい。今まで数式だらけの数学本を見てその分からなさに辟易していた人にとってはこの本を読めばいい取っ掛かりになるんじゃないかな。

涼子 : そうよね。なぜ数式だらけの羅列が分かりづらいかといえば、それぞれの記号がどんな意味を持っているかイメージができないからといえるわよね。そしてそういった、普通の人にとっては分かりづらい記号を翻訳して日本語で分かりやすく説明しようという試みの本ってあまり見つからないよね。そういえば、この本は前に小島先生がブログで紹介しているのを読んだことがあって私も面白そうだと思ってたのよ。後で貸してよね?

新一 : おっけー。

ヒルガードの心理学
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涼子 : ヒルガードの心理学は前に読書猿の人が一人で読めて大抵のことは載っている教科書の心理学のところで挙げているのを見たことがあるわ。このページに影響されたんでしょ?

新一 : そうそう、あのページでも本命で挙げられていたように、とにかく心理学に関する項目の網羅性が凄い。知覚・意識・学習・記憶・言語・感情・知能・人格・健康から心理的な障害まで、人間の活動に興味や関わりがある人なら心理学の勉強をするのって結構楽しいと思うし、その知見があれば活動のパフォーマンスも上げることが出来ると思うんだ。

涼子 :  確かにそうかも。人間個人だけでなく組織や集団を上手くコントロールする際にも心理学の知見は役に立つかも知れないわね。もっとも、そこまで対象を広げてしまうと今度は経営学の「マネジメント」の手法も使えるんでしょうけども。それにしても、日本語版は一つ前の版のうえに絶版になっていて相変わらず高いわね。手元に置いておく必要があるなら断然 英語版ね、英語の勉強にもなるし。聞くところによると読みやすい英語で書かれているらしいわ。

英語の語源事典―英語の語彙の歴史と文化
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新一 : そうだね。それでもう一冊借りてきたのは、英語に関する本で英語の語源事典という本なんだけど、この本に関してはまだあまり目を通してないから何とも言えないんだけど、僕は最近、というか前にも話したことがあると思うんだけど、英語の単語を効率的に覚えるには単語間に法則を見いだすことが重要だと思うんだという話、覚えてる?。

涼子 :  もちろん覚えてるわよ。その話は私が語源でわかった!英単語記憶術を読んだという話をしたところから始まったんじゃない。

新一 : そうだっけ?

涼子 :  そうよ。当時、私は英単語を覚えようとiPhoneでボキャブラキングをやっていたのだけど、このアプリで単語を覚えるのはあまりに力業すぎて効率が悪いから、どうしたらいいんだろうと考えたすえに、英語には語源という共通の性質があることを知って語源でわかった!英単語記憶術を買ってみて少し読んだのよ。けど、当時は途中でやめてしまったから丁度もう一度挑戦してみたかったところよ。

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新一 : そうなんだ。実は、語源プラスイラストを活用したらもっと覚えやすくなるんじゃないかと、語源とイラストで一気に覚える英単語も注文して今配送中だから到着が楽しみなんだ。語源学習ってどこまで効果があるんだろうね。

涼子 :  どうなのかな。でも確実に一つ言えることは何か大量に覚える必要がある時は意識的にしろ無意識的にしろ、何らかの法則を活用しないと時間が掛かってしょうがないということよね。

新一 :  そうだよね。それと、覚える対象に関するイメージをいかに広げられるかということも重要だよね。だから書店でイラスト付きで効率よく英単語を覚えられる本を探したんだけど、あまり見つからなくってその中でもいいかなと思えた本が脳単マッピングという本。この本は、1テーマに一つの長文が掲載されているんだけど、その中から単語をいくつか抜き出してその単語とそれに関連する単語にカラー写真を付け、そして、長文のストーリーと単語のイメージをひも付けて覚えてしまおうという感じのコンセプトらしいのだけど中々面白いなと思ったね。それで、この本の著者が苫米地英人さんだったから、ついでに思い出して前から読もうと思ってたまずは親を超えなさい!を立ち読みしたってわけなんだ。

涼子 :  ふ〜ん。苫米地英人さんといえば、前に怪しそうな人だなと思っていくらか調べたことがあるわ。それでいくつか分かったことは、その怪しさは確信犯的にやっているらしいということ、その確信犯的というのは彼はもっと学術的で難解な文章の本を書こうと思えば書けるのらしいけれど、それでは読む対象が絞られてしまう、だからわざと多くの人が興味をもつであるだろう書き方をして自分の文章を読ませることで、彼は洗脳について詳しいのだけど、皆の成長過程において受けてきた洗脳を解いて、危ない方向に進まにようにそして生きたいように生きたらいかがですかという提案をしているみたいなの。

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新一 :  なるほどね。そういう視点を持って彼の言動を観察すると、また印象が変わってくるかもね。それで、まずは親を超えなさい!なんだけど、まさに、親つまり成長過程で無意識に構築されてきた考え方は、その人が何を見るかということを決めてしまうから、その見方が現在から未来の行動を縛ってしまうという話。

なぜ縛られてしまうかというと、人が視覚にしろ聴覚にしろ外界から情報を受けると一度脳内で処理して、その情報全体から何を受け取ったことにするかということが決まるんだけど、その処理のために使うフィルターは今まで構築されてきた考え方に左右されるんだよね。だから、多くの人は過去からの考え方を延長した線上でしか生きることができない。それを脱するためには、未来に目標を定めてその目標をリアルに感じることで普段の生活から見える情報を変えていきましょうというような内容だったね。

涼子 :  へ〜。彼の著作にはスコトーマ(盲点)とかホメオスタシス(恒常性)とかコンフォートゾーンなどなど横文字が多く出てくるけどあえて使わなかったわね。

新一 :  そうだね。限られたスペースで説明しようとすると分かりづらい言葉は少し使いにくくなるんだけど、それはそうと彼の使う横文字はいくつか心理学用語が入っているよね。丁度、ヒルガードの心理学があるから調べてみると何か分かることがあるかも。

〜 ページをめくる 〜

新一 :  調べていて面白いページがあったんだけど見てみる?

涼子 :  うん、どれどれ。なるほど、「親は子供の発達にどれほどの影響があるのか」というテーマに4ページ割いてて、「親は子どもの人格や知能にほとんど影響を及ぼさない」という見解と「間違いなく親の影響は大きい」という見解で真反対の主張がなされているわね。特に前者の見解は「まずは親を超えなさい」というメッセージに部分的に反するものでもあるわね。

どうやらまずは親を超えなさい!のAmazonページを見ると、この題名の根拠は「発達心理学のデータで成人が大人になってから、無意識に下す判断のうちの八割九割が親の物真似だといわれているから」らしいけどどこから引っ張ってきたデータなのか気になるわね。もっとも、仮に「親は子どもの人格や知能にほとんど影響を及ぼさない」という主張が真だとしてもこの本の方法論まで否定されたわけでもないのだけれど。

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新一 :  あー、この「親は子どもの人格や知能にほとんど影響を及ぼさない」という主張を書いた人はジュディス・リッチ ハリスさんか。この人の著書は子育ての大誤解が有名だね。それにしても、今Amazonで価格を調べてみたら絶版でヒルガードの心理学レベルに価格が高騰していて笑ってしまったよ。この本も、手に入れるなら英語版になるね。

涼子 :  そうね。電子書籍がもっと一般的になったらこの辺りの本は復活するのかしらね。

〜 つづく 〜



posted in 21:43 2011年02月19日 by 涼微
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six-thinking-hats-class-display


思考方法というのは古今東西様々な人々によって開発されているものですが、その中の一つに「デボノ博士の「6色ハット」発想法」というものがあります。

これは、下記に示すような六つの役割に分けた帽子を適宜かぶったものとし(実際に帽子を作ってかぶってもよい)それぞれの帽子の性質に従って思考を進めるというのものです。

(デボノ博士の「6色ハット」発想法より)
ホワイトハット…白は中立性、客観性を示す色である。このハットをかぶって発想したり、情報を提示するときは、事実や統計を重視し、客観的になることが要求される。お手本は、コンピュータ。

レッドハット…赤は怒りや恐怖、嫌悪などの感情を示す色である。このハットをかぶる人は、自分の感情や感覚、直感や予感、好み、美意識を重視してよい。

・ブラックハット…黒は暗く、否定的な色である。このハットをかぶった人は、どこが悪いか、間違っているか、あるいは不正確かなど、否定的な疑問、分析を重視し、リスクや危険性、欠点を論理的に指摘する。

イエローハット…黄色は、明るく、積極的な色である。このハットをかぶった人は、積極的、肯定的、建設的に発想する。楽観的な思考を重視し、希望、幻想、夢想なども含めて、前向きに価値判断する。

グリーンハット…緑色は、豊かさや成長を示す色である。このハットをかぶる人は、創造性と新しいアイデアを重視し、つねに前進することを試み、代替案を考えたり、挑発的に思考する。

ブルーハット…青は冷静で、すべてのものの上に位置する空の色である。このハットをかぶる人は、オーケストラの指揮者のように、他のハットの活用法やコントロール、抑制、思考プロセスの組織化などを志す。問題点を絞り、テーマを明確にし、結論を出す役割である。

この思考法を使用する利点は、意識的に複数の立場に分類しそれを利用することで建設的に議論や思考が進行することにあります。

例えば複数人で任意の議題に関して議論する際に、どの立場に立って発言をしたのかということを表明しないで全員が気の向くままに発言すると、ある個人が発言できる視点というのはその議題の中で一貫性を保つ必要があるため必然的に限られたものになり、また、そういった気ままに発言できる状況下で対立が生じた場合、相手の発言の意図が把握しづらいため、それらの意見を調整するのに時間が掛かり過ぎる場合があります。

一方で、上記に示された帽子をかぶり、どの立場に立っているのかということを先に明示的に示して発言した場合、一通りその立場からの発言を話し終えた後に違う立場に立って発言することが可能になり発言の一貫性を保つ必要が無く様々な視点からの発言ができるし、またある意見と違う意見が対立した場合、それぞれの意見がどの立場から発せられたのか事前に了解しているためそれらの意見を調整するのに前提や意図を確認する無駄な時間をかけずに済みます。

これは、個人レベルでも同様で、何らかのテーマについて考える際に、事前に6つの立場があることを了解して思考を進めることでその分考え方の幅が広がり、また、一度に異なる立場の考え方を同時に考慮しなくて済むため余計な頭の混乱を回避することが可能になります。

より詳しく知りたい人は日本語で書かれた関連情報はあまりないので、「six thinking hats」でググったらいいと思います。

ところで、この思考法について一つ気になっていることは、本書が日本語版で出版されたのは1986年。ということは、エドワード・デ・ボノ博士がこの思考法を生み出したのはそれより前ということになりますが、この20数年で脳科学や認知心理学など思考法に関連がある分野の研究はかなり発展しており、この思考法に対するそういった方面からの、例えば思考分類がそぐわないなどを理由としたアップデートはないものかと、多少英語文献を探したけど特に上記の方法を改良したものは見つからなかったことです。

とはいえ、この思考法を実際使うとある物事に対して一つの視点からしか見られない単眼的な思考から脱することが出来るので、興味があれば試してみると良いと思います。(他に、単眼的な思考法から脱する手引きとして知的複眼思考法という本がある)

知的複眼思考法 誰でも持っている創造力のスイッチ (講談社プラスアルファ文庫)
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デボノ博士の「6色ハット」発想法について本を参考にしたい場合、日本語訳版は現在絶版なので、価格が高騰した場合は英語版をどうぞ。

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会議に活用版

会議が変わる6つの帽子
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